こんにちは、yasuです。ちょっと定期的に更新していきたいなって気持ちでやりたいと思います。

さて、今回はマーケティングリサーチャーとしてどのようにスキルを磨いていけばいいのか?という若手リサーチャーの定番の悩みを考えてみたいと思います。

「調査票、まあまあ作れるようになった」 「回帰分析も一応できる」 「インタビューも、それなりに場はまわせる」

──そんなリサーチャーは、もはや希少種かもしれませんね。

というのも、最近の調査会社は、どんどん分業化が進んでいます。 設計、集計、分析、報告、クライアント対応……

さらには、定量担当と定性担当が完全に分かれている組織も多くて。 両方を一人でやる機会なんて、実は限られていたりします。

「自分は定量担当だから」「私はインタビューしかやらないから」 ──そうやってスコープが明確に区切られているからこそ、 “成長の実感”が持ちづらくなっている、という人も多いのではないでしょうか?

では、分業化の中にいるリサーチャーは、どこを意識してスキルを磨けばいいのか?

今日はその問いについて、私なりの考えを共有してみたいと思います。


① スキルは“深める”だけじゃなく、“ずらす”ことで進化する(マーケティングリサーチ スキルアップの基本)

よくある質問:「マーケティングリサーチャーにとってのスキルアップって、深掘り?幅出し?」

多くのリサーチャーは、今の持ち場を深掘ろうとします。 定量分析をやっている人は、多変量解析を学ぶ。 定性インタビューをやっている人は、モデレーションを磨く。

それ自体は素晴らしいことですね。 でも、あるラインを超えると、深掘りだけでは変化が起きにくくなってしまいます。

むしろ大事なのは、スキルを“ずらす”こと。

例えば:

  • 「調査設計」→「課題定義」へ
  • 「分析」→「解釈・意味づけ」へ
  • 「レポート作成」→「ストーリーテリング」へ

「定量か定性か」ではなく、「このスキルを横にずらしたら、何が見えるか?」を考えてみる。

「設問をつくる人」から「問いをつくる人」になる。

この変化こそが、リサーチャーとしてのキャリア開発において、レベルアップを実感できるタイミングだと思っています。


② “仮説力”を鍛えるには、“書く”しかない(仮説思考 リサーチの核心)

仮説思考って、感覚では育ちません。 「なんとなくこう思う」だけでは、問いが育たない。

じゃあどうするか──

書く。

しかも、人に伝える前提で書く。メモでもいい、ブログでもいい、Xでもいい。 とにかく「自分は何をどう見て、どんな仮説を立てたのか」を言語化する。

私も自分のブログやXで文章を書き始めてから、仮説の立て方がだいぶ変わりました。 「なぜそう思ったか」を書く癖がつくと、アウトプットの精度が上がるし、抽象的だった考えが“使える言葉”に変わっていきます。

●仮説思考を鍛えるステップ:

  1. 体験や発見を言語化する
  2. それに仮説ラベルを貼ってみる(「〇〇だから△△だと思う」)
  3. できれば誰かに共有してみる(=検証)

仮説は立てて終わるものじゃなく、磨いていくものです。


③ 「分析して終わり」にならないために、出口を持つ(分析力 向上の鍵)

よくある課題:「分析して終わってない?」

リサーチの仕事って、「分析が終わったら終了」になりがち。 でも実際には、その先に価値があります。

出口視点を持つ問い:

  • 誰に伝えるのか?
  • どう動いてほしいのか?
  • どんな変化を起こしたいのか?

定性なら、「インタビューの結果をどう届けるか?」 定量なら、「数字をどんなストーリーに変換するか?」

●出口設計に効く補助スキル:

  • コピーライティング(伝わる言葉選び)
  • ファシリテーション(場をつくる力)
  • UXリサーチ(ユーザーの行動文脈を読む)
  • オペレーション(具体的な施策立案を考える力)

「分析して終わり」ではなく、「分析から始まる」視点を持つことが、リサーチャーの質を上げてくれます。


④ 学びは“技術”より“視点”を増やすこと(リサーチャーのキャリア開発)

「どんな分析手法を学べばいい?」という問いよりも、 「どんな世界を見れば、視点が増えるか?」を問い直してみてください。

例えば:

  • 数字だけじゃなく、文脈を見る力
  • 一人の声から、構造を読み解く力
  • 表現の裏にある“黙っている要因”に気づく力

知識や技術は「習得」できるけど、視点は「育てる」ものです。

そのために僕が意識しているのが、「リサーチ以外の世界」に触れること。

広告、サービス開発、編集、営業、ファシリテーション、 そして──マネジメントや人事も。

●なぜマネジメント・人事が効くのか?

  • 組織全体の“文脈”を読む力が養われる
  • 人の行動を“制度や関係性”から読み解く視点がつく
  • 「なぜこの人はそう答えるのか?」の深掘りがリアルになる

これらは、リサーチの“外”にあるようでいて、実は“内”を豊かにする栄養源でもあります。なのでいろんなことを学んでほしいです。他にもたくさんあります。財務やM&A、サプライチェーンなど。


最後に:スキルは“蓄積”じゃなく“変容”で育つ(マーケティングリサーチャー 成長戦略)

リサーチャーのスキルアップって、高い点数を獲得していくという段階はすぐに終わりが来る。

「これができるようになった!」という達成感もいいけど、それよりも大事なことは、

  • 「あ、自分の見方が変わった」
  • 「この問い方、ちょっと前の自分じゃできなかったな」

──そんな“変化”が実感できたときに、一番成長してると思うんです。

分業のなかにいるからこそ、視点を広げる。 分業だからこそ、スキルを“ずらす”。

スキルを“積む”より、“変える・混ぜる・はみ出す”を意識してみてほしい。

リサーチって、終わりのない旅です。 でも、視点が変われば、同じ風景も違って見える。

その繰り返しが、マーケティングリサーチャーという仕事の、 一番の面白さなんだと思っています。

前の投稿(https://www.happy-carrer.com/blog/wp-admin/post.php?post=412&action=edit)にも書きましたが正解を見つけようとせずに自分なりの視点を養うようにしてみてください!

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